有限会社 佐藤農産
脱サラから農家の後継相続「モノづくり道」 |
|
勤めていた会社を辞めて農業をはじめて8年。現在18haもの土地でたまねぎを専門につくっている佐藤農産を後継相続した中村さん。農業をはじめたキッカケはサラリーマン時代に感じていた違和感だという。もともとモノづくりに興味があった中村さんは、たまねぎを作り始めて、大変な年月を経験してきたが、それを続けてきたのはその仕事が自分のなかでしっくりくるということだった。
|
たまねぎ専門の農家なだけにその生産量は有機栽培150トン、慣行栽培600トンと莫大だ。農業経験ゼロから始めてそのような農家を継ぐにいたるのは生半端なことではないだろう。そんな中村さんにたまねぎを作るにあたっての心構えと、新規就農経験者としての農業に対する意見を聞いた。
まずたまねぎ作りに対して中村さんが常に心がけていることはたまねぎがどう育ちたがっているのかということだ。生き物として"当たり前"に育ったものは人間にとって"当たり前"に美味しい。自分とは違う生き物としてたまねぎを認識し、それを謙虚に観察し対話をする。モノづくりをする人として本来"当たり前"のことなのだろう。中村さんの言葉を借りていうとそれは"人間としてのデリカシー"なのだ。
そしてこの視点は新規就農者に対しても言えるところがある。よくいる脱サラで農業を始めようとする人の多くは"頭から入る"のだという。つまり、自分のなかの田舎や農業に対するイメージ、理想をもってくるのだ。例えば有機栽培がしたいとか、農的生活がしたいだとか。中村さんに言わせるとまったくの素人が有機栽培をやろうたってそう簡単なものではない。理想をもってやってきては現実に打ちのめされ、生計がたてなくなり続かないのが大多数なのだ。モノづくりという自分とは全く異質なものを育てるのに、理想だけでは足りないものが多すぎる。農業とは日々労動と学習の連続なのだ。そして大自然が容赦なくそこに参入する。よって農業をはじめる、そしてそれを続けていくには相当な覚悟と努力が必要なのである。自らの経験に裏打ちされている言葉の数々は素朴ながらにどっしりと現実がただそこにあるかのように置かれている。
|
同時に中村さんはまた農産物の流通や新規就農者の参入をサポートする、促すシステムの改善にも触れた。より多くの人が真剣にモノづくりができる環境、そして真剣につくられたものがもっと出回る社会をやはり望んでいるのである。そして中村さんのできることは日々たまねぎとの対話をしていくことでよりいいモノを作ること、「モノづくり道」を歩き続けることなのだ。
|
| ■ 住所 |
北海道石狩郡新篠津村第37線北4号 |
| ■ 連絡先 |
TEL 0126-39-3976 |
| ■ 販売担当 |
阪井 永典 |
| ■ 作付面積 |
18ha |
| ■ 生産高 |
有機たまねぎ 150トン 慣行たまねぎ 600トン |
"有限会社 佐藤農産"へのコメント