女性の視点で北海道のよさをアピール 有限会社花茶 小栗恵美さん(北海道)

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女性の視点で北海道のよさをアピール

有限会社花茶 小栗美恵さん(北海道)

●新しい観光農園、癒しの空間

 新千歳空港から車で20分、ストロベリーロードと名づけられた道のある泉郷に、小栗美恵さんのいちご農園とアイスクリーム店兼カフェレストラン"花茶"はあります。

 花を愛でながらお茶を一服しましょう、というお店の名前の由来どおり、一面に広がるいちご畑や花畑を眺めながらほっと一息できる、小栗さんオリジナルの癒し農園カフェです。

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 小栗さんは1990年、40歳の時イチゴ狩り農園を始め、6年後とりたてのいちごと牛乳でこだわりの自家製いちごアイスクリームを開発しました。年商3,600万円、今ではインターネットで全国配送もあり、夏場の多い日には一日に1,600人もの人が訪れる大人気のお店です。

 「アイスクリーム代にはこの無料の景色も入っています」と小栗さん。いちご狩りにくるお客さんがイチゴを摘むことより風景に見とれているのを見て、現代人に癒しの場を提供しよう。そこで農産物をつくりたい、という思いから自家製いちごアイスを始め、数々のオリジナルの商品を開発 しました。パンプキン、さくら、ふきのとう、レタス、ハスカップ、青汁豆乳、トマト、南瓜、じゃが芋、とうもろこし、古酒泡盛など、ユニークな発想で作ったアイスは、瞬く間に評判になりました。


●農家の女性と自己実現

 小栗さんは高知県で生まれ育ち、北海道の農家に嫁ぎました。会社経営の家から農家に嫁ぎ、農家の嫁が経済的自由や自己実現するチャンスを与えられないことに、疑問と心的ストレスを積もらせていった小栗さんは、一時期は声も出なくなるほど疲労困憊していたそうです。日本の女性すべてに言えることかもしれませんが、特に旧来の農家では家長制度が強く、嫁には個も自己実現にも縁がありません。

 自分とは一体何なのだろうか、主従の関係ではなく、個と個の関係がほしい、経済的な自由も得て外にも行きたい、何かをやりたいと長年思い悩んだ小栗さんに転機が訪れます。農業普及センターでいちごの技術者からいちごを作らないかと話しかけられたのです。作り方を教えてもらい、家族の大反対という逆境も乗り越え、普通10アールで10万円程度と言われていたイチゴ農園の売上は124万円という驚異的な数字に。今では有限会社化して、長男もUターン、ご主人も 協力的になり、家族が新しい関係に生まれ変わったそうです。


●一人が変われば地域が変わる

 小栗さんの起業家としての活躍はいちご農園とアイスクリームづくりから、地域づくりへと広がりを見せています。行政も協力者へと変わり、さらに北海道が企画したグリーンツーリズムで、地元のお母さんたち20人を集めて100品ほどの手料理バイキングをプロデュースし、大成功に終わりました。作り手の顔が見える、心のこもった手料理が喜ばれたのです。

 そして現在。小栗さんは農家のお母さんのケータリングサービス事業も計画中で、これからも村のお母さんたちを連れ出し、社会とのつながりやものを作り出す喜び、いろいろな人と出会うことによって豊かになることを感じてほしいと話します。

 また、結婚相談所からの講演依頼もあり、後継者の嫁が来ないのは何故かというテーマで話されることがあるそうです。「今までの日本の農業は家長制度によって支えられてきましたが、これからは嫁が泣いているような家に若い女性がお嫁にくる時代ではありません。農家の魅力は嫁、嫁が幸せじゃないと絶対にだめだと私は言います。先祖代々嫁が泣いてきた歴史を変えない限り、日本の農業はつぶれる、だから私はイキイキとした農家の女性でありたいですし、自分が農業をやって成功して輝いていることをアピールしたいと思っているのです」

 小栗さんのような輝く女性が地域を豊かにし、そして日本の農業全体を魅力的に変える、そんな力強さを感じます。


基礎データ
■ 屋号 有限会社 ファーム花茶
■ 事業規模 3600万円
■ 客層 来店9割 ネット販売1割
道内客7割 道外客3割
老若男女幅広く
■ 従業員 社員6名(家族4名 他2名)
アルバイト5名(多忙期)
■ 設立年月 平成9年6月
■ 住所 北海道千歳市泉郷479番地
■ 電話 0123-29-2888
■ URL http://www.kacha-ice.com/

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