
知的障害者授産施設 わこう苑 石原慎也さん
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わこう苑は、「知的障害者が地域の中で働き、地域の中で暮らす」ことを目指し、生活支援と職業指導を行っている施設です。
パン製造、自動車整備、農業、養鶏などの様々な分野の仕事を選ぶことができます。
今回は農業の作業指導員、石原さんにお話を伺いました。
(取材日:2007年3月14日)
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なるべく農薬を使わずに |
わこう苑の農業は、米部門、露地部門、ハウス部門に分かれており、石原さんはハウス部門の作業指導員です。
現在農業の職業指導を受けている利用者の方は11人。
「なるべく農薬や化学肥料を使いたくない。ゼロにはできなくても、3回を2回に、2回を1回に、という気持ちはいつも持っています。」
そう語る石原さんは、様々な試行錯誤をしています。
「牛乳を散布したこともありましたが、いまいちでした。唐辛子を使って作った虫除けを使ったときには、鼻や目をやられて大変でした。あれはハウス向きではないですね(笑)」
そんな失敗談をおもしろおかしく聞かせてくださいました。
雑草対策には、そば殻や麻袋を敷き詰めます。
肥料も化学肥料でなく、杉の木を加工したものや宍道湖の泥、牛糞などを使用しています。
ほとんどが無料のものなのだそう。
それ以外にも、施設で出る生ゴミを利用しての肥料作りに挑戦中だそうです。 |
私たちと同じです |
わこう苑では、養護学校の実習生や、中学校のボランティアの農業体験の受け入れを行っています。
利用者が日々している農作業を一緒にするのだそうです。
「知的障害とは、生活や学習面で現れる知的な働きや発達が、同年齢の人の平均と比べゆっくりしていることをいいます。先天的・後天的(病気・事故など)なさまざまな原因で、脳の細胞が壊されたり傷ついたりして、知識を増やしていくことが円滑にいかないのです。しかし、ゆっくり丁寧に学ぶことでできるようになることがたくさんあります。知的障害者のことを知ってほしいので、一緒に作業体験をしていただくのは歓迎です。」
わこう苑の畑で出会ったみなさんは、気さくに話しかけてくださったり、おみやげにキャベツをくださったり、「知的障害」という言葉から受ける特別な感じはしませんでした。
私たちと変わらないということを知ってほしい、石原さんの願いです。 |
大切なのは、仕事の目的をわかってもらうこと |
石原さんは、わこう苑に来るまで農業はやったことがありませんでした。
農業の専門用語が分からずとまどったことも。
どんなところが楽しいですか?
「毎日楽しいです。失敗しても成功しても自分の責任なのでやりがいがあります。それに、最初はつまらないと言っていた利用者の方がおもしろいと言ってくれるようになるとうれしいですね。」
最初は作業をする理由が理解できない利用者の方が多く、つまらないと言われるそうです。
仕事をおもしろく感じてもらうために、石原さんは日々心掛けていることがあります。
「草を取り、肥料をやり、その努力が実って商品になり、その商品を売って得たお金が売上げになるんだよ、だから今日の作業が大切なんだよ」と、作業の理由を説明することだそうです。
そうすることで利用者の方は今日の作業の目的を理解することができます。
作業の目的や目標がわかると、仕事にやりがいがでて楽しくなるのだそうです。
つらいことは?
「夏です。Tシャツ10枚持っていっても足りません。」
夏になると、ハウスの中はなんと50℃を超えるのだそう。
普通の農家さんと違って、作業時間が決まっているのが辛いところですね。
気さくでタフな石原さんでした。
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わこう苑利用者の一日(農業の場合) |
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8:30 わこう苑を出発し、車で10分の畑へ
農作業
11:30 お昼ごはんを食べるためわこう苑に帰る
昼食
13:00 午後の作業のため畑へ出発
農作業
16:30 作業終了
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