
大庭自然農園 周藤久美枝さん
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自然農とは、草や虫を敵としない、耕さない農法です。
農薬も化学肥料も使いません。
周藤さんは、松江で10年前から自然農で作物を作っています。
周藤さんの畑では自然農を学ぶこともでき、現在約15人の生徒さんがおられます。
自然農法のいろいろを教えてもらいました。
(取材日:2007年2月13日)
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野菜の味が違う |
農薬を使わない、化学肥料を使わない、耕さない、草を抜かない。
それでも、米も野菜もできるんだそうです。
成長するのは遅いし、収穫量も大きさも、一般の農家さんよりは劣ります。
でも、とてもおいしい作物ができるのだそうです。
「うちは量ではないですから。全然味が違います。食べてみられたら分かります。下手に料理しない方がおいしいです。ゆでてポン酢で食べたり。」
できた野菜は自然食レストランや自然食品のお店に出荷します。
他県からも注文がくるそうです。
周藤さんの作物は、通常の2倍以上の値段のものもありますが、いつも完売でたらないくらいだそうです。
肥料は基本的にはやりませんが、成育の悪いときは米ぬかの発酵したものや油かすをやるそうです。
虫で困らないのですか?と質問したところ、「種を撒いて、芽を虫に食べられて、3回くらい蒔きなおしたことがあります。年によっては虫が全然こないこともあります。蒔いたものは絶対成長するという観念を捨てないと、これをするのは難しいかもしれないですね。」
やはり虫に食べられてしまうことはあるみたいですが、一般の畑より被害は少ないそうです。
なぜかというと、回りに雑草がたくさんあるから野菜だけに虫が集中しないということと、肥料をほとんど使わないからあまり虫がこないのだそうです。
周藤さんの田んぼは、農薬をつかわず耕さないため、最近めっきり少なくなったザリガニやどじょう、タニシなどの生き物がたくさんいます。
自生しているセリなどの野草も、安心して食べることができます。
自然の恵みいっぱいの田畑です。 |
耕さない田んぼ |
周藤さんは田んぼも耕しません。
田んぼの一角に苗代をつくり、そこで稲の苗を育てます。
苗が大きくなったら、田植えをします。
田んぼを見ると、ところどころに去年稲を刈った後の株が残っていますが、そのままにして田植えをします。
耕さず、地面に穴を開け苗を植えるのだそうです。
今回は、稲の苗代づくり体験をしました。
1.くわで土の表面をうすく削る。
2.平らにし、米ぬかをまく。
3.わらを敷き詰め、飛ばないように竹で押さえておく。
これで苗代の完成です。
そして、4月に種まきをするそうです。
文章で書くと簡単そうですが、くわの使い方が難しく、削るつもりがうっかり掘ってしまったりと、なかなかコツがいる作業でした。 |
家族中が元気に |
周藤さんはもともと農家で、しかも畑に雑草が生えているのがゆるせない几帳面な農家さんでした。
農薬を多量に使い、草が一本もないきれいな畑だったそうです。
しかし、38歳のとき生死をさまようほどの病を患ったのをキッカケに、自然食の勉強をされ、自然農に出会ったそうです。
奈良の自然農の先生のところに4年間通って習い、自分の畑で実践を始めました。
始めたばかりのころはどうでしたか?
「最初は、先生が教えてくださったことをそのまま自分の畑でしてしまい、全く収穫できませんでした。環境が違うからそのままやってもだめなんです。地元のお百姓さんに聞いたりして、この土地にあったやり方を探しました。」
10年経った今では、様々な作物が元気に育つようになりました。
「この農業を始めてから家族中が元気になりました。やっぱり食なんですね。」
周藤さんは多くの人に自然農法を知ってもらい、実践してほしいと願っています。
人生を変える体験をした周藤さん。
素敵な笑顔と凛とした生き方が印象的でした。
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自然農のポイント |
耕さない:草の根っことミミズが土を耕してくれます。
草の根が水を蓄えてくれるので、水やりもほとんどしません。
灌水のため、畑の周りに溝を掘ります。
農薬を使わない:虫は来ますが、全く収穫できないということはありません。
農薬を使わないから土の中の虫やミミズも元気で、土が豊かになります。
なぜか、病気もほとんど出ないそうです。
化学肥料を使わない:刈り取った草が肥料になります。
足りないときは米ぬかや油かすをちょっとだけあげます。
腐葉土は年々増えるので、収量も年々増えるそうです。
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