☆中山ぶどう園 中山一郎さん
Posted at 08/03/20 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»

☆ぶどう農園 中山一郎さん
●我が道を行くぶどう農家さん
中山一郎さんは中山ぶどう園というぶどう園を経営されているのですが、
そのぶどう園は、ただのぶどう園ではありません。
普通のぶどう園で栽培されているのは、巨峰やデラウェアといった
品種が主流で、 私たちがお店などでも見かけるのもこれらの品種が多いです。
しかし、中山ぶどう園ではヨーロッパ種やロシア種を中心に世界の
珍しいぶどうを30種類も栽培しており、それらを食べ比べながら
買うことができるのです。
そして、私たちはそんな中山さんのところに、一年前に取材に伺いました。
そのとき、中山さんは世界中の珍しいぶどうを紹介したり、
ご自身がぶどう園を始められた理由を話したりしてくださいました。
今回は、そんな中山さんのところに、約一年半振りに取材に伺いました。
●帰って来られた息子さん
まず、最初に取材に伺った一昨年の秋から、一つ大きな変化がありました。
それは、昨年の春にぶどう園を継ぐために息子さんが帰って来られたことです。
私が取材に伺った際、息子さんはぶどう園近くの竹やぶの伐採をされて
いましたが、とてもはきはきとされていて、真面目そうな方でした。
今は、そんな息子さんにブドウ栽培の方法や、経営のノウハウを教えながら
一緒に仕事をしたり勉強をしている最中だそうです。
慣れてきたこともあるとはいえ、まだまだ修行中の息子さん。
全ての栽培技術や経営ノウハウを身に付けるには4、5年はかかるそうです。
しかし、中山さんから息子さんに「ぶどう園を継いで欲しい」と頼んだことは
ないそうです。
それは、中山さん自身農業の苦労をよく分かっておられるからでした。
しかし、取材中の中山さんの言葉や、その根底にある信念を鑑みると、言われな
くても、継ぎたい、中山さんのようになりたいと思うのは無理からぬことかな
と思いました。
息子さんのことを話している中山さんはとても穏やかで誇らしく、
息子さんに対する師弟愛のようなものさえ感じました。
●もったいないぶどうの使い道
もったいない農産物についてお尋ねすると、中山さんのぶどう園でも、
やはり もったいない農産物は出て来るそうです。
その量は、全体の収量の1~2割、100kg近くになることもあるそうです。
しかし、同時にそれらのぶどうをうまく活用されていました。
それは、試食用のぶどうです。
中山さんのぶどう園では、お客さんに多くの種類のぶどうを食べ比べて
もらうため、そのための試食用ぶどうが必要なのです。
●「もったいない」を「太っ腹」に
中山さんは、ぶどう以外でももったいない農産物を活用されていました。
それは、ご自身で作られている野菜や、ぶどう以外の果物です。
私が取材に伺ったのは3月の春先でしたが、もうすぐすると近くの
竹やぶに生えた竹の子が採れるようになり、お客さんたちに無料で
持って帰っていただくそうです。
他にも季節ごとに野菜、栗、シイタケ、フランス原産のイチジク、
キウイ、梅な どがあり、それらもお客さんに振舞ったり持って帰って
いただくそうです。
ものによっては、お客さん差し上げる方が多くなってしまうこともあるとか。
サービスとはいえ、何とも太っ腹です。
しかし、中山さんはその理由を「お客さんにはいろんな物を食べて
もらいたいから」と当たり前のように言われました。
中山さんは本当に農業を楽しんでおられる方なのだな、と素人ながらに
思わされました。
●大先輩からのアドバイス
取材をしている内に、いつしか話題は取材者の所属する学生耕作隊の
ぶどう園の話に。
学生耕作隊では去年、後継者のいないぶどう園の管理を引き継ぎました。
その話の中で、中山さんからぶどう園経営者としての、
また人生の大先輩からの アドバイスをいただきました。
「人が儲けたから植えた、と言うのでは遅い」
「ぶどうでも加工品でも人とは違う美味しいもの、珍しいものを作れば、
それを目当てに人が来る」
常にぶどうの勉強と研鑽を続けられ、今でも現在進行形で自分の道の
追求を続けられている中山さんだからこその言葉です。
「学生耕作隊のぶどう園も、中山ぶどう園さんに負けないくらい
自分の色を出したものにしていきたい!」と、密かに意気込んでしまいました。
●感想
中山さんは定年後にぶどう園を始められ、80歳になられた今でも、
奥さん、息子さんと経営を続けられています。
最近はお体の衰えも感じられるそうですが、今でも長野県に行かれたりして、
ぶどうの勉強や研究は続けられているそうです。
「昔気質で、これと思ったことをやらないと気がすまない」と中山さん。
定年後もご自分の道をとことん追求されているその姿勢は、
見ていて格好良ささえ感じます。
中山さんを見ていると、私もこんな風に生きていきたい、と思ってしまいます。
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