今井喜子さん
Posted at 08/03/24 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»

野菜農家 今井喜子さん
●にこやかな今井さん
今日は野菜農家の今井さんの取材の日。
今井さんのお宅を尋ねようと思い、向こうから歩いてこられた
話かけやすそうなにこやかな女性に声をかけると、
その方がなんと今井さんでした。
そんな、にこやかな今井さんを取材させていただきました。
●敬老会の案内が来ましたが
「敬老会の案内が来ました」とおっしゃいますが、まだまだ
元気そうな今井さん。今年で70歳になりました。
農業の規模は今はお米を10a、畑を約7a、そこで露地栽培で
ブロッコリー、大根、白菜、レタスなど、それとビニールハウス1棟で
高菜や水菜、ルッコラなどを栽培しています。
作った野菜は週4日直売所にもっていくのと、JAの朝市に出しています。
米の収穫や田を耕すのは人にやってもらっていますが、
それ以外の野菜つくりは基本的に1人でしています。
●自分がやらなければ!
農業歴30年の今井さんが農業を始めたのは、40歳を過ぎてから。
お父さんが亡くなられたのをきっかけに田をすることになりました。
「農業は嫌いではない」という今井さんですが、
農業ができるまでに相当苦労もしました。
自分が田をやることになった時は、自分がやらなければ!という
必死の思いで、取り組んできましたが、最初は本当に何をやって
いいのかわかりませんでした。
JAの指導員が指導にきてくれましたが、何を質問していいのか
さえわかりませんでした。
田に水をはったときは、田のことが心配で朝4時におきて見に行った
こともありました。他の人に馬鹿にされたくなかったからです。
そのほか20kgの米が入った袋が持てずに苦労したこともありました。
1年経ってようやく人に教えてもらったことがわかるようになりました。
「辛いことはやらないから辛いことはないが、暑くて農作業が
出来ないと辛い」
それから30年、大好きな農業を今も続けておられます。
●安いから良いというではダメ
今、日本は食料の供給を海外に依存しています。
それは日本で作るよりも安くできるからですが、「安いから良いと
いうのではないです。
それだけ海外の人を安く働かせ、自分が楽をしようという考え方は
だめだと思います」と、経済優先主義に警鐘を鳴らします。
海外からの食料供給に依存した結果、今、食の安心や安全が脅かされ、
安いけれど安心して食べてよいのか?と、
一番身近にある「食」に疑いを持たなくてはいけなくなりました。
食への安心や安全を高めようとおもったら、どうしても検査費用や
技術の導入などコストが必要で、その分、当然価格も高くなるのが
普通です。
安い人件費、広い土地があるアジアに行き農作物を育て、日本に
輸出すればいいではないか?という人もいますが、そんなこと
する必要はなく、「日本でやればいいじゃないですか」
と、今井さんは言います。
今井さんのお話を伺っていると、全てが経済優先ではなく、
「できるものは自分達で作ろうよ」というメッセージを受け取った
ような気がします。
30年間、農業と自然と向き合ってこられた今井さんの言葉
が胸に刺さります。
食の問題が表面化した今、日本は食の問題を一度見直す時期に
来たのかもしれません。
●家庭菜園も立派な農業
土地こそ中国やアメリカに比べると狭いけれど四季折々の自然があり、
雨もよく降り、水も豊富にある日本。
「日本は農業に向いていると思います」
そして私達の祖先はこの土地を開墾し、一生懸命まもってきました。
しかし、時代が移り変わり、農業が主要な産業ではなくなり、
人々が豊かになりました。
「だからといって土地があるから家を建てるという図式は変です」と
今井さんは言います。
水田を作るだけでもかなりの苦労がありました。水田を作るとき、
水田を作るだけではなく、水田に水が引けるように水路もつくる
必要がありました。大きな石や木の株を取り除く必要もあったかも
しれません。
それだけのことをしてきたけれど、すぐ宅地にしてしまうのは悲しい。
そこはただの土地ではなく、特別な土地です。
今井さんのお子さんも都会に行ってしまい農業や農地を引き継ぐ
ご予定はありません。
しかし、そのかわりに今は1区画30㎡を子育てサークルの
グループや幼稚園に貸して、畑を、子どもの教育の場、みなさんの
楽しみの場として活用してもらっています。
口コミで借りに来る人もいるそうです。
「家庭菜園も立派な農業」
家庭菜園も生命に直結する食べ物をつくる農業にふれ、
先祖が苦労して守ってきた土地を引き継ぎ守るという、
重要な役割を担えます。
これから、ますますいろんな農業とのかかわり方が
増えていってほしいと願いました。
そして、農業が好きな今井さんにはこれからも元気で、
農業を続けていっていただきたいと思いました。
またにこやかな笑顔にお会いしたいです!

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