海地博志さん
Posted at 10/04/22 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»

米農家 海地博志さん
●米は儲からない
山口市陶(すえ)地区の海地博士さんと、同じ米農家の仲間の中野さんが一緒に取材に臨んでくださいました。
海地さんはもともとサラリーマンで、定年退職後、父親の土地を受け継ぎ、本格的に米作りで生計を立てることを始めたそうです。
いただいた名刺には『山口市認定農業者』とあり、「農業を真面目にしますよという証明のようなもの」と説明してくださいました。
農家さん6人で支える陶地区の田んぼの作付面積は12ヘクタール(※注1)もあります。
海地さんは「生活の足しにせにゃならん。」とおっしゃり、米作りに真剣に取り組んでいる様子がうかがえました。
しかし、必ずしもその苦労が報われるほどの収入を得ることが出来ているわけではないと不満を語ってくださいました。
多くの収入を得ても、機械などの設備投資のために手元に残るお金は少なくなってしまうのです。
実際に昨年の民主党への政権交代後の政策として、国から米農家の戸別所得補償金(105アールあたり1万5千円)が支給されています。
しかし、このことから分かるのは、「米農家さんの収入が低いために米作りをやめる人が増えているという現実があること」や、「政府が米農家の赤字分を補わなければいけないほど米の収入は高くないこと」だと教えていただいきました。
陶地区の米はちょっとしたブランドだそうで安全・安心、美味しいと評判です。しかし、だからといって農家さんが満足していないという現実には心が痛くなりました。
取材中の様子(写真左上が海地さん)
●米以外で収入を得たいが...
そんな世の中を先見していたのか、海地さんは退職前から行動を起こしていました。
ライスセンターの経営、約700坪の梅園の果実の活用や椎茸原木販売、タラの芽の山菜栽培などです。
しかし、実際は米農業が忙しく、そこまで手が回らないのが現実のようです。
一からやるのではなく、沢山の梅の木があるという土台があるので、意欲がある人がいれば仲間を集めたりプロジェクトを立ち上げたりして、是非やってもらいたいと熱く語ってくださいました。
他にも、梅の他にもライスセンターの横には温室があり、稲作の一時期しか使用しないから、軽量で高価格の農作物を作らないか、などと沢山のアイディアを提供してくださいました。
海地さんの梅園
●学生耕作隊に期待すること
時期にもよるが、米・麦農業はほとんどが機械で効率よく作業が進み、現在は1人でも十分にこなせるようになっているそうです。
だから、耕作隊には忙しい時期に人手不足を解消するための手助けをするだけではなく、プラスαを求めているそうです。
それは、美味しい農作物を作るための研究をやってみたり、大学で学んだ知識を農家に情報として提供してみたりということが挙げられました。
取材場所のライスセンター内を案内していただく様子
●私たち若者がすべきこと
今回の取材を終え、農家さんは農作物生産だけに力を入れているのではなく、商売の面でも試行錯誤されているのだということを感じました。
農家さんが日々の仕事に見合った収入を得るようにするにはどうすればいいのか・・・と考えると、農業に優しい社会の仕組みや、生産者側の知恵と工夫が必要になると思いました。
その生産者は高齢者が多くなっています。
だから、私たち若者が有益な情報を提供したり、参加したりすることは農家さんを助けることになるのだと感じました。
今回の取材をきっかけに、無関心になりがちな農業という分野の問題点に、常日頃からアンテナを立てていられるような自分でありたいと思いました。
(※注1)1ヘクタールは100m×100m
(※注2)1アールは10m×10m
ライスセンター内の田植え機

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