城戸徹郎さん
Posted at 10/04/23 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»

梨農家 城戸徹郎さん
●農業の世界に飛び込んで5年
"秋芳梨"の生産地として、また、秋芳洞などを抱える観光地として全国的にも有名な美祢市秋芳町(旧美祢郡秋芳町)で、城戸徹郎さんは梨を作られています。
城戸さんは、元々看板のデザインを作るお仕事をされながら、NPO法人学生耕作隊のシニア会員として県内各地の農家さんのお手伝いに奮闘していました。
そして、5年前に「せっかく育てた良い梨の木を切るのはもったいないし、木がかわいそうだ」と、梨農家として新規就農される決心をされました。
そうして梨農家としてスタートしたものの、最初の1、2年は「やめようと思った」「死ぬ思いだった」と言われるほど、苦労の連続だったそうです。
しかし、5年目ともなると作業にも慣れ、通年の作業のコツや必要な時間も掴めてきたようで、最近は農繁期に人を雇う以外はほとんどの作業を一人でされているそうです。
確かに、数年前の取材でお会いした際に比べてどこか余裕が出ておられ、楽しく農業をされている印象を受けました。
●減農薬梨への取り組み
城戸さんは、梨の栽培では農薬を減らす取り組みをされています。
というのも、利益を増やすだけでなく、城戸さん自身も薬に弱いこともあり、農薬による薬害を減らすためです。
この取り組みには就農2年目から取り組んでおられ、現在では農薬の使用量を協同組合基準値の半分にまで減らすことに成功しています。
また、学生耕作隊を通して知り合った人たちとも積極的に交流し、時には作業を手伝ったり、逆に手伝ってもらったりして、人とのつながりを大切にしておられます。
他にも、梨の加工法も少し教えていただき、農作物の生産だけでなく、加工法の研究にも熱心な様子がうかがえました。
城戸さんが育てられている梨の木
●梨以外でも
そして、城戸さんが梨以外で新しく挑戦されているのが、ほうれん草の栽培です。
栽培、と言っても、梨の畑の一角を網で囲って小さな畝を作っただけの簡単な畑でのものです。
他の農家さんからは、「ただでさえ梨の栽培があるのに、なんでほうれん草なんか作るんだ」と疑問に思われているそうですが、城戸さんは「梨のことばっかりやってると飽きてくるからね」とマイペース。
さらに、「秋芳町のカルストの土は良い土でほうれん草に合っているから、スーパーなんかで売っている物より葉が厚くて大きいし、濃い鉄分の味がするんよ」「秋芳町の新しい名物になれるかもしれん」と誇らしげに話してくださいました。
実際に買わせていただいたほうれん草は、一次加工された後に、提携先の教育施設で肉巻きやお浸しなどにして振る舞われた他、キッシュやカレーペースト等にも加工されました。
また、今回のほうれん草だけに留まらず、今後はマクワウリ、ミニスイカ、パプリカなどの栽培にも挑戦されるそうです。
梨園の一角に作られたほうれん草の畑
●厳しくも楽しい農業を
農業とは無縁のデスクワークの世界から、農家さんの応援、そして生産者として本格的な農業の世界に飛び込まれた城戸さん。
苦労の時期を乗り越え、減農薬栽培梨や梨以外の作物の栽培、さらには農作物の加工など、新たな挑戦の時期に入られたように思います。
そして、ビジネスとしての厳しい一面も持ちつつ、見ているこちらまで楽しくなるような姿勢で、農業を楽しまれているようにも見えます。
今後も、持ち前の好奇心と探求心で、色々なことにチャレンジしていってください!
今後の作業に備えて枝を固定された梨の木
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