島根県大田市で開催された「起業家養成塾」には、18歳の大学生から75歳のシニアまで、30名以上の人が参加しました。
昔から豊富にある鉱物を取り込んだ天然素材の石鹸を販売しようという案が出るなど、議論が白熱していました。
そんな中で、20~30代の家業の二代目を中心としたネットワークも誕生。バブル期にもリゾート化されなかった温泉津(ゆのつ)地域で、ジーンズ生地を貼った畳や、新しい食品の開発、外国人専用宿をやりたいという人々が集まり、「温泉津社中」のもとに一人一人が社長候補として動き始めました。
2007年に石見銀山が世界遺産に登録された島根県。中国人旅行客は、土産物に一人10万円以上支出すると言われており、国内だけでなく、裕福な外国人に喜んでもらうための工夫と競争が起こっています。
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広島県広島市安佐北区のNPO法人「よもぎのアトリエ」は、高齢者にお弁当を配るサービスをしています。
「ヘルシーライフはお薬よりもお食事で」をモットーに、地域の農家がつくる野菜や雑穀を中心としてお弁当を毎日100食作っています。
代表の室本けい子さんは、お弁当を届ける相手にも、一緒に働く仲間にもやさしい環境づくりを心がけています。
女性ならではの心配りだと感じたのはお弁当と共に届けるニュース。農業の現状や素材の栄養についてなど、想いをきちんと伝えることを欠かさず行なっています。
さらに、シフト表に都合の悪い日にバツをつけてもらい、室本さんが穴埋めを引き受けるなど、「休みやすい職場」になるように心がけています。働く人に幸せな環境を作ることも経営者の大事な仕事だと感じました
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山口県下関市にある「パン工房手とえがお」。山口県産の商品にならなかった「小野茶」や、もぎ手のいない熟れた夏みかんを活かしたり、地元産で美味しいのに若者離れが進むひじきをパンに使ってみたりと、いろんな「もったいない」ものを利用した商品化をしています。子どもたちに地元の農業の現状を伝えていくことで、物を大切にする精神を育んでほしい、という思いから、「もったいない」の商品化をしているそうです。
気候の条件で梨の最盛期に出荷できずに売れなくなった二十世紀梨を丸ごと使った「梨ジェラート」が開発されるなど、常に最新の農業現場の情報を敏感にキャッチし、商品開発を行なっています。そして、開発した商品を流通させることで、現場の情報を一般のお客様に伝えます。ただ物を作って、売るだけではない、こうした試みが話題となっています。
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大根おろしを商品化した「のんただいこんジュース」を作ったのは、山口県山口市の松尾潤子さん。地元で取れた大根と萩の松蔭神社近くの清らかな水と蜂蜜だけを使ったシンプルな缶入りドリンクは、喉にやさしいと評判になりました。潤子さんは、棚田の風景や農業を守るため、自ら情報誌を発行するなどの活動を長年行なってきました。
娘の美子さんは、こんな力強い母親の姿を見て、若い頃から食に強く関心を持ち、那覇で沖縄料理店に勤めていました。その頃に母親から送られてきた四季を感じられる山口の野菜に感動し、山口の良さを再認識。自然を眺めながらホッとくつろげる場を提供したいと、地元の野菜を使った料理店を開業する準備を始めています。
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山口県で若者援農グループを組織した「学生耕作隊」の近藤紀子さん、島根県で後継者のいなかった旅館を学生と若い料理人たちでよみがえらせた「吉田屋旅館」の山根多恵さんは、地域から日本を変えることを使命にする若手女性起業家。この2人を核として、周りで働く人たちが2県で70名を超えました。事業が拡大し、雇用する人が増えると、面白がる余裕がなくなる、という危機意識から、「面白クラブ」を結成しました。
「CO2削減」を使命とする「面白クラブ」では、遊びの要素を取り入れて動くことが求められています。例えば、森林サバイバルゲーム。ゲームで使うおもちゃの銃の弾は、花や草の種。それが人に当たって土に落ち、みんなが森の中を走り回ることで適度に土が踏まれて森林の整備にも繋がる、という仕組みです。
利益が出たら3分の1は動いた人へ、3分の1はCO2削減のためのトラストへ、3分の1は事務局へという配分ルールがあり、活動の報告はブログで発信します。
こうやって若い人たちが田舎で面白がって動くことが、地域に活気を作り、都市部の人たちを呼び寄せることにもつながるのではないでしょうか。
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山口県美東町の山本衆司さんは、有限会社「バードック・リサーチ」を立ち上げ、「ごぼう麺」を特産品として開発しました。「アクの強いごぼうを麺にするのは無理」と言われても、諦めずに6年の歳月をかけて「ごぼう麺」の開発を実現させました。
起業当初はプロに負けないように頑張ろうと必死でしたが、アマチュアにしか出来ないことは何か、と発想を転換させたそうです。その一つがセールス手法。お祭りや年越しの町内イベントでは、町民にごぼう麺を無料で振舞い、ごぼう麺ファンを増やします。そして、町民全体を巻き込んで、ごぼう麺のセールスを展開します。「町民全員がこの会社の営業マン。」山本さんは、そう語ります。さらに、百貨店のイベントに自ら出向き、方言で気軽にお客様に声をかけます。
また、常に新しいことにも挑戦し続けます。「ごぼうを見つめると教わることが一杯ある」という山本さんは、現在、ごぼうの葉・花を生かした商品開発に動き始めています。
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島根県出雲市佐田町では、農家さんがやる気になるような画期的なシステムを導入しています。
地域総合整備財団のe地域ビジネス支援助成金を利用して、パソコンとプリンタを設置。農家さんが、自分で値段を決め、パソコンの画面をタッチして野菜を出品するという、野菜販売システムです。売れ残った数が登録できるので、一日の売上が見られ、誰のものがどれだけ売れているのかがわかるようになっています。
売れるものは一体何が違うのかを冷静に分析し、行動に移してみる人が成長していきます。パソコンを利用した野菜販売システムによって、農家さんが成長できる土台ができたといえるでしょう。
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先日、山口県の瀬戸内海に浮かぶ周防大島町にあるひじき加工会社に行って来ました。妻の故郷である山口にUターンしたご夫婦が経営をしています。
家庭で水に戻して味をつけるという手間を省き、すぐに封を開けたら食べられるひじきの加工に成功して、特許を取得して現在販売しています。
食品加工品によく「脱酸素剤」が入っていますが、これは封を開けてから水分を含むと若干の熱を発することを教わりました。彼らも脱酸素剤を利用しており、店頭販売の時には「開けたらすぐに取り除いてください」と伝えているそうです。消費者の感覚としては、日持ちのために使い切るまで入れておくものと思いがちですが、ちゃんとした知識を持っていないとかえって商品を劣化させる結果になることも。売る側としてはきちんと伝えねばなりません。
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山口で出会ったアイドルのような容姿の木原美樹さん。実家は大規模な稲作を行い、その苦労を知っているからこそ農業は絶対にやりたくない!と誓っていた彼女が、親元を離れて東京に行けると農業大学校入学のため上京。技術を身につけ、卒業後に山口に戻り、今では大きなトラクター運転をバリバリこなしています。
先日「じいちゃんがあれだけ頑張って作っている米が簡単に規格外になって50俵が売り物にならなかった」と悔し涙を流しながら熱く語ってくれました。その涙が付加価値や新たな販売方法を考えるエネルギーとなるでしょう。
かつては関西の有名企業で働くサラリーマンだった宮治勇輔君も、一転して神奈川県藤沢市へUターン。実家の養豚を活かして「みやじ豚.com」を立ち上げ、新第一次産業を作るぞ!と意気込んでいます。
他地域でも続々と新しいセンスを持った若者たちが農業分野に目を向け始めました。彼らの活躍に大いに期待したいところです。
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坂本奈々子さんは広島県世羅郡から「やまぐち女性起業家スクール」に参加されていました。体調を崩して空気のいい世羅に引っ越し、何も知らないところから農業に取り組みました。今ではエコファーマーの認定も受けた、観光農園を営む農家さんです。
入園料は無料で、団塊世代の夫婦や女性のグループが顧客です。BGMに絶えずクラシックが流れる園内で作業をする坂本さん。「癒しのフルーツガーデンですね」と私が話しかけたところ、「あ、それいい!」と、早速自分のPRに使っていました。ブドウだけでなく、さくらんぼ・イチゴ・ブルーベリーにも取り組み、年中来られる場所にして、カフェを作るのが夢だそうです。余命わずかと宣告されながら、坂本さんは農業が生きがいです。
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流行も意識して作っているのに、売れないなぁと思うことはありませんか?作ることに一生懸命のあまり、お客さんの要望が見えていないことがあります。
山口県柳井市で地元の銘菓を作りたいと立ち上がった「小さな手作り菓子工房みやび」の倉光雅子さんは、お菓子をモニター250名に試食してもらいました。
現在売れ筋の「縞織り」は、伝統工芸の柳井縞をイメージし、健康面も考えてブルーベリーを生地に練りこんで、和風ケーキに仕上げました。実際の声は、「ブルーベリーは目にいいから嬉しいけれど、見た目が地味」「縞織をよく表現しているが、買う気が起きない」など、率直な意見が多いでしたが、そこから研究を重ね、現在の形に決まりました。試作の段階からモニターに積極的に参加してもらって商品化すると、その人も自分の声が反映されて思い入れが増します。
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